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資本政策の感想戦「株式会社Gunosy」

====2019/7/8 17:00追記====
第三弾書きました。

====== 2019/11/13 追記 =======
freeeの記事がかけるまで1,000円値下げします。
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企業が新規株式公開(IPO)を行った場合、その企業が作成した「新規上場申請のための有価証券報告書(以下「Ⅰの部」という)」を見れば、その企業が上場までにどのような資本取引を行ってきたか伺い知ることができる。
例えば、株式公開情報「株主の状況」の箇所を確認すれば大株主が保有している株数を見ることができ、「第三者割当等の概況」を見れば直前々期から行われた資本取引の内容がわかる。

このnoteは「資本政策の感想戦」と銘打ち、第三者の視点から、創業から資本取引を将棋のプロが行う感想戦のように1手1手振り返り、その背景で動いていた資本政策の意図を考察することで、資本政策に関する学びを得ることを目的として書いている。

取り上げる企業:株式会社Gunosy:

このnoteでは、2015年3月24日に上場承認された株式会社Gunosy(証券コード7049)を題材として検証を行う。株式会社Gunosyは創業第3期で上場承認された企業だ。

株式会社Gunosyは上場に伴い、
(1)会社設立から早期に上場を果たしたこと
(2)共同創業者の持株比率が極端に少なかったこと
が話題になった。

このnoteでは、株式会社Gunosyが創業から上場まで行った、全19回の資本取引の詳細を1取引ずつ背景を追いながら振り返っている。
これら創業からの資本取引を振り返ることにより
・個人で行っていたプロジェクトをどのように法人として立ち上げるか
・初期の資本政策の重要性
を考えるいい機会になるだろう。

会社が公表したⅠの部を主な情報源としており、各回の資本取引について推定を交えた考察は行うが、極力客観的事実の枠内から外れないように記述を心がけている。

====== 2019/3/9 10:30 追記 =======
購買数300部を超えましたので、価格を少しあげて 3,480円 としています。
初回の「株式会社識学」編は定価 2,980円で販売しています。
====== 追記終了=======


第1期の資本政策:

□会社の状況

サービスの状況:
ニュースキュレーションサービス「Gunosy」は、当時東京大学大学院に在学していた福島良典氏、関喜史氏、吉田宏司氏の3名によって開発された。
サービス開始は、株式会社Gunosyが設立される1年以上前の2011年10月25日だ(Bloggerに、α版公開時の福島氏のブログが未だ残っている)。
個人プロジェクトとして開始されたGunosyは、Twitterなどで拡散された結果、2012年5月にはユーザー登録数6000人を超えた。
2012年6月には、影響力があるメディアである「DIAMOND Online」「THE BRIDGE」に記事が掲載されている。

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株式会社Gunosyの会社設立は2012年、この時点で登録ユーザー数は20,000人を超えていた。
当初GunosyはWebアプリでのみサービス提供されていたが、2013年1月にはiPhoneアプリ、同2月にはAndroidアプリがリリースされている。2013年4月には、登録ユーザー数が13万人を突破したことが公表されている

業績:
初年度売上高は41.7万円。
売上のうち32.2万円は株式会社I&Gパートナーズ(現アトラエ)、残りの9.5万円は株式会社ワンオブゼムに対するもの。
この期間中「Gunosy」を使った本格的なマネタイズは行っていない。

売上原価・販管費を計4,477万円計上している。
費用は主にアプリ作成に伴う外注費やエンジニアに対する給与として支払われたものとなっている。
サービスをグロースさせるための広告宣伝費の支出は1,046万円で、ユーザー獲得は口コミによるものが大半で、広告によるユーザー獲得は本格的に行っていない。

人事:
現在代表取締役を務め上場時取締役であった竹谷氏、上場時CTOを務めた石橋氏が入社している。
共同創業者の吉田氏・関氏を含め、従業員は期末日時点で6名在籍していた。

資本政策の概要:
全6回(設立登記、現物出資、第三者割当3回、SO発行)

この期は上場直前々期(N-2期)に該当する。
共同創業者3名による個人事業で行っていたGunosyだが、
 ①その個人事業をどのように法人化したのか、
 ②その後どのような資金調達をしたのか
個別に振返る。

なお、当座貸越契約に伴う短期的な貸出を除き、外部金融機関からの借入は行っていない。

□資本取引(6回)の解説 

(1)2012/11/14 設立登記〜 12/17 現物出資

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Gunosyは、2011年10月から共同創業者の3名でサービスを提供開始し、法人設立前1年間個人により運営され、その後2012/11/14に株式会社Gunosyが設立された。
個人で運営したサービスの法人化に伴う資本取引は、2012/11/14に行われた設立登記のための取引と2012/12/17に行われた現物出資取引をあわせて見ると実態が理解しやすい。

(第1期-1st)2012/11/14 設立登記

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資本政策の感想戦「株式会社Gunosy」

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コメント3件

初期の取引について

>この取引時点で木村新司氏には少なくとも4,680万円の投資する財力があった計算になる。

という記載がありますがこれはどのような計算によるものでしょうか?計算が合わない為解説頂けると助かります。
取得に費やした金額、580株 × 80,000円 = 46,400,000円かかっている計算になりますね。
……4640を4680にタイポしてますね。直します。ありがとうございます。
早速ご対応頂きありがとうございました!
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